|
|
TITLE : 佐伯市蒲江 海の資料館・時間(とき)の船 [公共・廃校小学校→国指定重要文化財収蔵展示施設]
TOKINO-FUNE Saiki Kamae Seafolk Museum PROGRAM : 国指定重要文化財収蔵展示施設 Museum+Wearhouse of National Folk Treasure SIZE : 821m2(約249坪) PRESS : Casa BRUTUS 2006年1月号、ユニバーサルデザイン 2005 16号、新建築 2005年 12月号、日経アーキテクチュア 2005年12月号 PHOTO : 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 この地域では、5つの中学校がひとつに統合され、それと同時に5つの廃校が出現した。それぞれの中学校跡地は、点在する各集落の中心部に位置する、地域の核としての役割をしていたが、それがなくなってしまったのである。これらをそれぞれ、何らかのかたちで再生してゆく必要があった。青木茂氏の指揮の元、総合計画が策定されたが、このなかに盛り込まれた提案から、ワークショップへ発展。全国から研究者や建築家、学生、社会人が集い、マリンカルチャーセンターにて「環境・建築・再生ワークショップ」が開催された。このワークショップにて様々な提案がなされた。五つの廃校跡地のうちの一カ所は現実のプロジェクトとして進行。広域合併で町がなくなる前の最後の事業として、廃校体育館を再生した「海の資料館・時間(とき)の船」が完成した。 既存の廃校体育館は若干の痛みがあったが、修復して、外部に二重壁/屋根を新設した。この新たな壁/屋根は、二つの役割をもつ。一つは既存建築物を守る役割をし、建築物の寿命を飛躍的に延ばす。さらに二重壁/屋根によって空気層をつくることにより、建築物内部に気候条件の安定した「蔵」のような環境をつくりだす。これによって、国指定重要有形民俗文化財に指定されている収蔵品が保護されるのである。 この地域では、古来より漁業が行われてきた。「漁労用具」とよばれる国指定を受けた収蔵品群は、この地での人類の営みの記憶の証である。ひとつの役割を終えた廃校体育館は、記憶の証を次代へ運ぶ箱船、「時間(とき)の船」として、再生されたのである。 |
|---|